日本防菌防黴学会

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日本防菌防黴学会誌

Vol.41,No.9 (2013)

表題:
医薬品製造現場から医療現場までの水の微生物管理[13] 試験や検査における純水の水質規定と超純水について
著者:
坂垣内良史(メルク(株))
掲載:
日本防菌防黴学会誌,Vol.41,No.9,pp.491-494(2013)

第十六改正日本薬局方においては,医薬品試験に用いる水の定義が改正された。改正以前は,医薬品の試験に用いる水は精製水であり,水質管理として化学試験による水質の確認が必要であったが,改正後は,「試験を行うのに適した水とする」と規定され,当該試験の目的にかなう水であることを確認した上で用いる必要があると記されている。純水の水質は試験結果にも影響を及ぼすため,試験方法や分析手法に対して,適切な水質の純水を用いることが必要である。医薬品試験に用いる水質については,あらかじめ定められた水質規定を満たすことによって試験への適否が認められるのではなく,どのような水質を,どのような指標で試験への適否を判断していくかが試験現場に求められている。水中の不純物に対する純水精製技術の特徴と精製後の留意点,最後に超純水水質について紹介する。

Key words:
Pure water(純水)/Ultra pure water(超純水)/Water quality regulation(水質規定).