多剤耐性緑膿菌(MDRP)は健常者に対しては病原性をほとんど示さないが,免疫能が低下した易感染者に対して日和見感染症,呼吸器感染症を引き起こし,院内感染の原因菌として多く分離されている。MDRPの病原性には,バイオフィルム(biofilm)形成,運動性(motility)などの因子が関与しており,これらの病原性因子を制御することが感染予防において重要とされる。しかし,近年では多剤耐性株の出現により,従来の抗菌薬による治療が困難となっており,代替となる薬剤や有効成分の探索が求められている。一方,緑茶に豊富に含まれるポリフェノールであり,抗菌作用,抗ウイルス作用,抗動脈硬化作用,血圧上昇抑制作用等,様々な有効作用が報告されているエピガロカテキンガレート(EGCG)に着目し,MDRPの病原因子抑制効果の検討を行った。