日本防菌防黴学会

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日本防菌防黴学会誌

Vol.51,No.12 (2023)

表題:
食品の微生物危害要因と対策
[8]農産物の微生物危害要因と対策
著者:
西岡輝美(地方独立行政法人大阪府立環境農林水産総合研究所)
掲載:
日本防菌防黴学会誌,Vol.51,No.12,pp.695−702(2023)

食中毒の原因となる微生物の食品汚染は,輸送や加工,保存の過程だけでなく,原料となる農産物の生産過程にも存在し,土壌や家畜糞堆肥,農業用水,作物の種子が汚染源になる。さらに野生動物や農業資材,収穫を行う作業者なども汚染源になりうるため,注意が必要である。また,農産物に発生するカビには深刻な健康被害を引き起こすマイコトキシンを生産するものがある。マイコトキシンの1つ,アフラトキシンは,輸入農産物だけでなく国内の農産物でも検出されており,農産物の収穫後の湿度管理や衛生管理の重要性が指摘されている。また麦類に赤かび病という病気を引き起こすカビにも,デオキシニバレノールなどのマイコトキシンを産生するものがある。生産現場では,赤かび病に強い抵抗性品種や農薬の利用等,様々な対策がとられている。上述のような衛生管理や農薬散布などの他に,農産物の微生物汚染対策に有効と考えられるものにプラズマと次亜塩素酸水がある。著者らが取り組むこれらの技術についても紹介する。

Key words:
Fresh produce(生鮮農産物)/Microbiological contamination(微生物汚染)/Control(対策).