日本防菌防黴学会

学会のご案内

関連情報

  • English

日本防菌防黴学会誌

Vol.50,No.11 (2022)

表題:
環境衛生のバリデーション
[3]医薬品工場や細胞培養加工施設における微生物汚染対策とその展望
著者:
中村浩章(アース環境サービス(株) 彩都総合研究所)
掲載:
日本防菌防黴学会誌,Vol.50,No.11,pp.475−481(2022)

医薬品工場や再生医療施設(細胞培養加工施設:CPC/CPF)において微生物汚染をリスクとして管理することはGMP/GCTP運用する上で必須事項として考えておかなくてはならない。本稿では特に微生物管理を対象としたバイオロジカルクリーンルーム(BCR)内の管理にフォーカスし,製造物に対してリスクとなりやすい微生物の特徴や,構造設備や人/物の動線など微生物汚染しやすい場所について解説する。特に近年ではバイオ医薬などの製造ラインの増加や再生医療の産業化により無菌操作法による製造が求められるようになってきている。また,その流れに伴い,製造環境では安全キャビネットやクリーンベンチを利用した人が介入する開放系による操作も盛んに行われるようになっている。構造設備の管理不備や人/物による持ち込みのリスクを考えながら各施設における対策が根拠立てて講じることが必須になってきているため本稿における事例を参考にしていただければ幸いである。

Key words:
Clean room(クリーンルーム,無菌室)/Microbial contamination(微生物汚染)/Pharmaceutical factories(医薬品工場)/Cell Processing facilities(CPF:細胞培養加工施設)/Countermeasures against(対策).