日本防菌防黴学会

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日本防菌防黴学会誌

Vol.50,No.11 (2022)

表題:
微生物制御分野での次世代シーケンサーの活用法
著者:
西山依里,松平崇弘((株)ファスマック)
掲載:
日本防菌防黴学会誌,Vol.50,No.11,pp.461−468(2022)

微生物はプロバイオティクス,食品加工,感染症など良い意味でも悪い意味でも大きな影響を与え,様々な分野で昔から現在に至るまで盛んに行われている研究分野のひとつである。NGSの登場により,これまでより,簡単に環境中の微生物の組成を知ることができるようになり,微生物の研究は飛躍的に進歩したといえるだろう。現在ではNGSの機器の種類や手法など様々なバリエーションがあり,それに伴い,目的に応じた微生物の解析ができるようになった。本稿では微生物制御の観点から考えるNGSを用いた微生物の解析手法について,一般的な微生物解析手法(アンプリコン解析など),さらに応用解析として微生物タイピング解析(NGSMLST法),生菌微生物群集構造解析(選択的膜透過性色素EMAや逆転写cDNAによる方法)について解析事例を交えて紹介する。またNGS解析の補足として解析に必要な技術や注意点についても合わせて言及していく。

Key words:
NGS(Next generation sequencing)/MLST/ 16Sr RNA/Microbial community/Live bacteria.