日本防菌防黴学会

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日本防菌防黴学会誌

Vol.50,No.10 (2022)

表題:
Biocontrol Science Vol.27 No.2 和文解説 MALDI-TOF MSシステムを用いたLegionella pneumophilaの環境分離株および臨床分離株の血清型別の評価
著者:
曽川一幸(麻布大学生命・環境科学部生化学研究室),村田正太(千葉大学医学部附属病院検査部),谷口俊文(千葉大学医学部附属病院感染症内科),古畑勝則(麻布大学生命・環境科学部微生物学研究室)
掲載:
日本防菌防黴学会誌,Vol.50,No.10,pp.443−445(2022)

レジオネラ肺炎は市中肺炎の1%程度と頻度は多くない。感染症発生動向調査によると2003年に146人であるのに対し,2019年に2314人と15倍以上増加している。また,その死亡率は依然として高く,呼吸不全を呈する市中肺炎の原因菌に限ると肺炎球菌(18.2%)に次いでレジオネラ菌(14.4%)が多い。レジオネラ肺炎の予後改善には早期診断治療が必要であり,治療開始の遅れは死亡率増加につながる。質量分析計による細菌同定は煩雑な試料前処理を行わず,属や種を容易に識別することのできる手法として注目されている。今回我々は質量分析計において,L. pneumophiliaの同定と同時に血清型の判定を行うことを目的とした。エタノール・ギ酸抽出法によりコロニーを処理すると,温泉水サンプルと臨床分離株の29株すべてでL. pneumophilia同定および血清型判定が可能であった。質量分析計は迅速なL. pneumophilia同定および血清型判定に有効な手法であることが示唆された。

Key words:
Legionella pneumophila/MALDI-TOF MS/Serotyping.