日本防菌防黴学会

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日本防菌防黴学会誌

Vol.50,No.10 (2022)

表題:
環境衛生のバリデーション
[2]医療機器の滅菌とバリデーションに関して
−バイオバーデン抵抗性とバイオロジカルインジケータ抵抗性−
著者:
後藤明久(ジャパンガス(株) 品質保証部)
掲載:
日本防菌防黴学会誌,Vol.50,No.10,pp.435−439(2022)

滅菌医療機器は放射線,高圧蒸気,酸化エチレンガス,乾熱,過酸化水素など様々な方法で滅菌処理が行われている。滅菌種類の違いでバリデーション方法に違いはありますが,各滅菌法に対し共通して言えることは,バイオバーデン管理が重要なことであると経験上強く感じる。滅菌の目的はバイオロジカルインジケータを殺滅することではなく,バイオバーデンを殺滅することであります。バイオバーデン管理については,部材から完成品に至るまで季節変動などを考慮して調査することや,製造環境により微生物を捕集し,バリデートすることが望ましいと考えますが,様々な拘束があるため実施出来かねることが多々あると感じています。今回は酸化エチレンガス滅菌のバイオバーデン滅菌抵抗性試験にスポットを当て,バイオバーデン(特に耐エチレンガス性が高い芽胞形成菌にスポットを当て)の滅菌抵抗性確認試験方法について述べる。

Key words:
Biological indicator/Bioburden/Spore-forming bacteria/D value/Resistance.