日本防菌防黴学会

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日本防菌防黴学会誌

Vol.49,No.10 (2021)

表題:
アフラトキシン産生性のAspergillusFlavi節の簡易迅速検出法(短報)
著者:
高橋由美,上原さとみ,千葉隆司,鈴木 淳,貞升健志(東京都健康安全研究センター・微生物部)
掲載:
日本防菌防黴学会誌,Vol.49,No.10,pp.479−482(2021)

アフラトキシン(AF)は,AspergillusFlavi節に属する菌種が産生するカビ毒である。AspergillusFlavi節に属する菌種が食品の培養検査で検出された場合,AF産生性や,AF種類を識別するまでに従来法では,8日間の培養が必要となる。本研究では,メチル-β-シクロデキストリンを添加したポテトデキストロース寒天(PDA)培地を用い,AF産生簡易迅速検出法を検討した。AF産生株は,紫外線照射下で3日培養後のコロニー周辺部に青~青緑色蛍光を発した。さらに蛍光を発したコロニーからのAF抽出,TLC法によりAF種類の識別同定(B群およびG群)が可能であった。本法は,アフラトキシン産生性AspergillusFlavi節の検出に8日間必要であった検査日数を3日間に短縮可能な簡易迅速検査法である。

Key words:
Aflatoxin(アフラトキシン)/Aspergillus section FlaviAspergillusFlavi節)/Methylated β-cyclodextrin(メチル-β-シクロデキストリン)/Fluorescence(蛍光).