日本防菌防黴学会

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日本防菌防黴学会誌

Vol.49,No.8 (2021)

表題:
環境水から高頻度に分離されたIS1151プラスミド型エンテロトキシン(CPE)遺伝子保有ウエルシュ菌の人口集中地区への局在(原著論文)
著者:
下中晶子,余野木伸哉,川津健太郎((地独)大阪健康安全基盤研究所微生物部細菌課),枝川亜希子((地独)大阪健康安全基盤研究所衛生化学部生活環境課)
掲載:
日本防菌防黴学会誌,Vol.49,No.8,pp.369−374(2021)

ウエルシュ菌の一部はエンテロトキシン(CPE)を産生し,食中毒や感染症の原因となっている。CPE遺伝子保有ウエルシュ菌はヒトの糞便検体から分離されることが多く,ヒトと関連して分布すると考えられる。本研究では環境水から分離されたウエルシュ菌についてCPE遺伝子の保有とその存在部位を調べた。さらに採水場所の周辺人口を確認し,人口分布とCPE遺伝子保有株との関連性を調査した。その結果,IS1151型のCPE遺伝子を保有するウエルシュ菌が,大阪府に位置する流域の異なる河川や湖沼に広く分布すること,都市的地域に局在することを明らかにした。

Key words:
Clostridium perfringens(ウエルシュ菌)/Enterotoxin(エンテロトキシン)/IS1151(IS1151)/Environmental water(環境水)/Urban area(都市的地域).