日本防菌防黴学会

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日本防菌防黴学会誌

Vol.49,No.5 (2021)

表題:
食品製造現場における食品衛生7S(整理・整頓・清掃・洗浄・殺菌・躾・清潔)の実践的な活用
[6]食品衛生7Sとペストコントロール
著者:
小田島有希,松尾博之((株)環境コントロールセンター)
掲載:
日本防菌防黴学会誌,Vol.49,No.5,pp.213−221(2021)

環境整備を基本とし殺虫剤等の使用を優先しないIPM(Integrated Pest Management:総合的有害生物管理)管理によるペストコントロールは,食品衛生7S(整理・整頓・清掃・洗浄・殺菌・躾・清潔)の実践が有効的な手段である。整理整頓は,有害生物の住処や隠れるところが少なくなる。清掃は,有害生物の食べ物を確実に無くすことができる。また,食品衛生7Sの目的は「清潔」であり,微生物を繁殖させない手段として「ドライ」を推奨している。微生物が発育する3つの条件「温度,栄養,水分」のうち「水分」を除去できる。カビによる食品の汚染を防止し,チャタテムシやヒメマキムシなどの発生原因を無くすことできる。有害生物の駆除に使用する殺虫剤を減らし,製造環境内で効果的な運用ができる。食品衛生7Sの実践は,ペストコントロールが目指すIPM管理に有効な手段であることを,事例をもちいて本講座まとめる。

Key words:
Food hygiene 7S(食品衛生7S)/Pest Control(ペストコントロール)/HACCP institutionalization(HACCP制度化)/Integrated pest management(総合的有害生物管理)/Prerequisite Programs(一般衛生管理).