日本防菌防黴学会

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日本防菌防黴学会誌

Vol.49,No.4 (2021)

表題:
紙上ミニシンポジウムⅡ 〜水の衛生管理〜
2.排水処理設備における微生物コントロール
著者:
知久治之(住友重機械エンバイロメント(株)・環境プラント統括部・環境技術センター)
掲載:
日本防菌防黴学会誌,Vol.49,No.4,pp.201−207(2021)

排水処理設備の中でもその中核となる「生物処理」における微生物のコントロールの概要について解説した。「生物処理」には「好気処理」と「嫌気処理」があり,排水処理のプラントとしてメリットが出るよう,上手に「好気処理」と「嫌気処理」を使い分けて設計する必要がある。「生物処理」の主要コントロール要因には排水投入量(負荷,HRT),栄養源,pH,温度,MLSS,DO,ORP,阻害防止対策等がある。これらコントロール要因の中で最も注意すべき要因は「好気処理」「嫌気処理」を問わず有機物負荷と微生物量のバランス,つまりF/M比と考える。生物処理設備を運転管理するものは,その現場ごとの適正なF/M比を把握し,それを管理することが最も重要である。

Key words:
F/M ratio(F/M比)/Activated Sludge(活性汚泥法)/UASB/EGSB.