日本防菌防黴学会

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日本防菌防黴学会誌

Vol.48,No.10 (2020)

表題:
環境水を用いた各種レジオネラ属菌迅速検査法の有用性の評価(原著論文)
著者:
金谷潤一,磯部順子(富山県衛生研究所・細菌部),山口友美(宮城県保健環境センター・微生物部),武藤千恵子(東京都健康安全研究センター・薬事環境科学部),淀谷雄亮(川崎市健康安全研究所・呼吸器環境細菌),飯髙順子(川崎市健康安全研究所・呼吸器環境細菌,現所属:川崎区役所地域みまもり支援センター・衛生課),佐々木麻里(大分県衛生環境研究センター・微生物担当),田栗利紹,蔡 国喜,川野みどり(長崎県環境保健研究センター・保健衛生研究部),倉 文明,前川純子(国立感染症研究所・細菌第一部)
掲載:
日本防菌防黴学会誌,Vol.48,No.10,pp.515−522(2020)

本研究では,レジオネラ属菌迅速検査法の普及に資するデータを提供するため,qPCR法,EMA-qPCR法,LC EMA-qPCR法,LAMP法およびPALSAR法について,浴槽水などの実検体を用いて,平板培養法に対する感度などの評価を行った。PALSAR法は,現時点では浴槽水および採暖槽水を対象として使用するのが望ましい結果であった。それ以外の各種迅速検査法は,全体として平板培養法と相関しており,検体中のレジオネラ属菌汚染を迅速に判定する方法として有用であると考えられたが,それぞれの方法の特性を理解した上で用いることが重要である。

Key words:
Legionella species(レジオネラ属菌)/qPCR(リアルタイムPCR)/LAMP(ランプ)/PALSAR(パルサー)/Ethidium monoazide(エチジウムモノアジド).