日本防菌防黴学会

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日本防菌防黴学会誌

Vol.48,No.5 (2020)

表題:
真菌の分類と同定
[1]開講にあたって
ゲノム時代の真菌の分類体系と形態観察法の約説
著者:
伴さやか(千葉大学真菌医学研究センター)
掲載:
日本防菌防黴学会誌,Vol.48,No.5,pp.235−241(2020)

2019年末時点で菌類の総数は14万種が記載され,最大200万種の存在が見積もられている。また,菌類の約1800種のゲノム配列が公開されており,全ゲノム配列を用いた系統解析により再検討された菌界の分類体系は8門,12亜門に分けられた。これら最新の分類体系について簡単に紹介する。迅速同定技術に必要な遺伝子情報等は揃いつつあるが,それでも種の同定を確定させるための形態観察を欠かしてはならない。本講座で予定される各分類群の分類・同定法の前座として,光学顕微鏡を用いた顕微鏡観察法の基本と簡略的なプレパラート作製法を軽く紹介する。

Key words:
Kingdom Fungi(菌界)/Classification System(分類体系)/Whole Genome Sequence(全ゲノム配列)/Morphological Observation(形態観察).