日本防菌防黴学会

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日本防菌防黴学会誌

Vol.48,No.5 (2020)

表題:
ここまできている微生物試験迅速化技術
[7]電気計測・流体制御技術を用いた微生物のリアルタイムモニタリング
著者:
森田智士((株)AFIテクノロジー ELESTA事業部)
掲載:
日本防菌防黴学会誌,Vol.48,No.5,pp.221−226(2020)

我が国においては食品衛生法改正案が発表され,HACCPが2020年に制度化されることが決定したことを受け,製造工程中で汚染リスクを判断できる迅速検査装置への関心が高まっている。このニーズに応えるべく,AFIテクノロジー社では独自の微粒子分離技術AMATARを搭載した微生物汚染リスクモニタリングシステム【ELESTA™】を商品化した。本文において,拭き取り検査(環境微生物試験),ミネラルウォーター(低濃度検出),カット野菜(自家蛍光物質),低温殺菌牛乳(タンパク質コロイド粒子)など様々なサンプルでの添加回収試験による事例を紹介している。また,当社では,本システムを微生物迅速検査装置として世界標準化とすることを目標としており,その第一歩としてAOAC-PTM認証を2020年1月14日に取得した〔取得カテゴリー:飲料水〕。また,濃縮・精製・回収機能を応用し,次世代シーケンサーや飛行時間型質量分析計の前処理としても展開している。AFIテクノロジー社は微粒子分離技術AMATARをコアバリューとし,様々な業界課題に革新的なソリューションを提案することで社会貢献を目指し,前例のない「フードプロテクション・プラットフォーム」構築の実現に向けて,各協力企業および研究機関のご指導を仰ぎながら邁進していく所存である。

Key words:
AMATAR, Particle sorting(微粒子分離)/Electric filtering(電気フィルター)/Microbiological monitoring(微生物モニタリング).