日本防菌防黴学会

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日本防菌防黴学会誌

Vol.47,No.11 (2019)

表題:
院内製造PET薬剤を対象とした,簡便性と正確性の両立を目指した新規エンドトキシン試験試薬の評価(原著論文)
著者:
脇 厚生,岩隈佳寿子(量子科学技術研究開発機構 量子医学・医療部門 信頼性保証・監査室),高須賀禎浩,和田正悟,定村佳房(富士フイルム和光純薬(株))
掲載:
日本防菌防黴学会誌,Vol.47,No.11,pp.459−462(2019)

エンドトキシンはリポ多糖(LPS)とも呼ばれ,極微量で発熱性をはじめ様々な生物活性を有する。その特異的な性質の為,注射用医薬品や血液と直接接触する医用機器のエンドトキシン管理は非常に重要である。局方エンドトキシン試験は測定として厳密に設計された試験であるが,煩雑な測定法であり,局方と同等の信頼性を有する簡便な方法が要望されている。今回,富士フイルム和光純薬から市販されているリムルスES-IIプラスCSシングルテストワコー(以下,プラスCSと記す)は添付検量線と低含量CSE(Control Standard Endotoxin:二次標準)の使用を特徴としており,学会簡便法よりエンドトキシン測定が簡便に実施できる。今回,プラスCSの基礎性能,及びPET薬剤であるFGD(フルオロデオキシグルコース)のエンドトキシン試験に適応可能か調べた。結果,プラスCSは高い真度と再現性を有した測定法であった。

Key words:
Endotoxin assay(エンドトキシン測定)/Pharmacopoeial Bacterial Endotoxins Test(局方エンドトキシンテスト)/FDG(フルオロデオキシグルコース).