日本防菌防黴学会

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日本防菌防黴学会誌

Vol.47,No.8 (2019)

表題:
室内環境における微生物汚染実態および制御[5]
給食施設の微生物汚染と衛生管理
著者:
岸本 満(名古屋学芸大学 管理栄養学部 環境衛生学研究室)
掲載:
日本防菌防黴学会誌,Vol.47,No.8,pp.321−326(2019)

給食対象者の特性はさまざまでとりわけ乳幼児,高齢者への安全の配慮は極めて高度のものとなる。大量調理施設衛生管理マニュアルは近年の食中毒事故を受けて,加熱せずに喫食する食品における衛生管理の体制や従事者の健康状態,ノロウイルス対策を適切に行っているか確認する事項が追加された。微生物汚染のルーツは食品原材料,従事者,施設設備・機械器具などで汚染微生物の種類や二次汚染リスクの理解が重要である。二次汚染の経路と経路別にモデル実験で得た汚染伝播率を紹介した。食中毒予防上,フードチェーンの最下流で行われる衛生管理は的確に行われなければならないので確実な微生物制御は重要である。衛生管理のポイントを微生物制御の観点から(1)食材納入・検収・保管,(2)下処理,(3)加熱調理,(4)加熱後の温度管理と二次汚染防止,(5)安全・衛生教育(6)施設・設備の保守管理,(7)衛生管理の評価の各項目別に紹介した。

Key words:
給食調理/大量調理施設衛生管理マニュアル/二次汚染/衛生管理.