日本防菌防黴学会

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日本防菌防黴学会誌

Vol.47,No.7 (2019)

表題:
室内環境における微生物汚染実態および制御[4]
トイレの微生物汚染と臭いの抑制技術
著者:
青田紘和,池澤綾子,山本政宏(TOTO(株) 総合研究所 分析技術センター)
掲載:
日本防菌防黴学会誌,Vol.47,No.7,pp.285−290(2019)

トイレ空間で発生する汚れや尿由来の臭いは,微生物が引き起こす。微生物汚れや臭いの効果的な抑制手段を考案するために,主要な成分とその発生メカニズムを調査した。その結果,大便器に栄養分が残存することで微生物汚れが進行すること,床・便器リム部に付着した尿中の成分を微生物が分解することによって,アンモニアとトリメチルアミンが発生することを実証した。抑制技術としては発生する原因を根本から断つ方法があげられる。汚れにくい平滑な表面の材料を採用することや便の密着力を低下させることが効果的である。もう一つは殺菌機能を持たせることである。これらの抑制手段とその有効性を示す。

Key words:
Restroom(トイレ)/Microbial Contamination(微生物汚染)/Odor(臭い)/Ammonia(アンモニア)/Trimethylamine(トリメチルアミン)/Urine(尿).