日本防菌防黴学会

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日本防菌防黴学会誌

Vol.47,No.4 (2019)

表題:
機器清拭用マイクロファイバークロスの特長と医療現場への応用
著者:
福﨑智司(三重大学大学院生物資源学研究科)
掲載:
日本防菌防黴学会誌,Vol.47,No.4,pp.141−147(2019)

医療関連施設では,医用工学(ME)機器や環境表面を介して種々の接触感染が起こることが報告されている。特に,医療従事者が高頻度で操作するME機器の制御盤やタッチパネル,モニター画面,そしてドアノブや手すりなどは,手指由来の汚れ物質や微生物が付着しているため,適切な清拭操作および消毒が求められている。従来,清拭操作には「環境クロス」と呼ばれる消毒剤を含浸させた綿布,不織布,清拭用クロスなどが使用されているが,特定の機器に対しては消毒剤の使用を控えたいという要望がある。本解説では,薬剤不使用で表面汚れを効率よく拭き取り,かつ,再付着性の低いマイクロファイバークロスに焦点をあて,その製造方法,製品設計と諸特性,拭き取り性能,拭き取り操作の留意事項について紹介する。

Key words:
Microfiber cloth(マイクロファイバークロス)/Healthcare setting(医療現場)/Wiping cleaning(清拭洗浄)/Medical engineering equipment(医療工学機器)/Cleanliness of a solid surface(硬質表面の清浄度).