日本防菌防黴学会

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日本防菌防黴学会誌

Vol.45,No.5 (2017)

表題:
食品・医薬品・環境分野等の微生物試験法および微生物汚染の制御に関する最近の話題[7] 「衛生試験法・注解2015」収載微生物試験法
著者:
三好伸一(岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 衛生微生物化学分野)
掲載:
日本防菌防黴学会誌,Vol.45,No.5,pp.277−279(2017)

「衛生試験法・注解」には,ヒトの健康と健全な環境を守るための各種試験法が収載されている。本書は定期的に改訂されており,2015年には最新版が出版された。
「衛生試験法・注解」は一般試験法,飲食物試験法,生活用品試験法,環境試験法から構成されているが,一般試験法には微生物試験法が含まれている。
微生物試験法に関しては,国際的標準法,特にISO法との整合性がはかられ,「サルモネラ属菌」と「リステリア・モノサイトゲネス」の試験法がISO法に準じたものに改訂された。また「腸管出血性大腸菌」は,O157以外の血清型にも適応できる試験法へと改訂された。さらに時代の要請に応えるため,「細菌および真菌の迅速同定法」,「食中毒菌の遺伝子増幅法による迅速同定」,「腸内細菌科菌群」,および「クドア」の4つの試験法が新たに収載された。

Key words:
Salmonella(サルモネラ属菌)/Enterohemorrhagic Escherichia coli(腸管出血性大腸菌)/Listeria(リステリア)/Enterobacteriaceae(腸内細菌科菌群)/Kudoa(クドア)/PCR/LAMP.