日本防菌防黴学会

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日本防菌防黴学会誌

Vol.45,No.2 (2017)

表題:
化粧品の防腐技術者のための講座[5] 化粧品における防腐・殺菌剤に対する国内外の規制の比較
著者:
中村 淳(関東学院大学 人間環境学部)
掲載:
日本防菌防黴学会誌,Vol.45,No.2,pp.97−105(2017)

化粧品には数多くの成分が使用されているが,防腐剤は製品の製造時の品質だけでなく使用時の微生物による汚染を防ぎ安全な品質を維持するために不可欠な成分でもある。防腐剤は皮膚に対する刺激性と品質維持の視点から古くから安全な使用が求められ,時には厳しく規制されているのも現状である。
本稿では,日本の化粧品産業の輸出入の実態と関わりの深い代表的な国や地域の防腐剤規制の概要を示し,定期的に防腐剤の安全性等が議論・公表され,諸外国に強い影響を与えているSCCSやCIRの概要と最近の公表結果や注意すべき事項について解説した。また,日本の化粧品の輸出入実態を考慮して,日本で使用許可されている防腐剤の代表的な国や地域での使用の適否,加えて,日本では使用できないが代表的な国や地域では使用できる防腐剤を一覧表として示した。

Key words:
化粧品/防腐剤規制/相互比較/SCCS/CIR.