日本防菌防黴学会

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日本防菌防黴学会誌

Vol.45,No.1 (2017)

表題:
化粧品の防腐技術者のための講座[4] 化粧品処方設計における防腐検討のポイント
著者:
麓 新一(花王(株) 安全性科学研究所)
掲載:
日本防菌防黴学会誌,Vol.45,No.1,pp.25−31(2017)

化粧品が消費者に安心して使用されるためには,一次汚染の防止はもちろんのこと,肌への安全性に十分考慮した上で容器や使用方法の実態に見合った防腐力を製剤に付与して二次汚染を抑えることが重要である。防腐剤の配合量を可能な限り少なくするためにも,製剤の自己防腐力を活用した上で不足分を防腐剤で付与ことが防腐処方設計の基本となるが,そのためには,化粧品の処方設計段階において,適切な防腐剤の選択や防腐剤以外の原料との相互作用など種々の防腐処方設計技術が用いられる。本稿では,化粧品で汎用される防腐剤や原料が製剤の防腐力に及ぼす影響など,これまでに積み上げられた技術を中心に化粧品の防腐処方設計のポイントについて解説する。

Key words:
Water activity(水分活性)/Methylparaben(メチルパラベン)/Phenoxyethanol(フェノキシエタノール)/Sodium benzoate(安息香酸ナトリウム)/Dihydric alcohol(二価アルコール).