日本防菌防黴学会

学会のご案内

関連情報

  • English

日本防菌防黴学会誌

Vol.44,No.6 (2016)

表題:
各種食肉および牛糞便由来Escherichia coliならびに馬肉由来腸内細菌科菌群からの基質特異性拡張型β-ラクタマーゼ(ESBL)産生菌の検出(原著論文)
著者:
石﨑直人,小林知樹,大仲賢二,李 新一,古畑勝則(麻布大学 生命・環境科学部)
掲載:
日本防菌防黴学会誌,Vol.44,No.6,pp.287−291(2016)

鶏肉由来193株,牛肉由来56株,豚肉由来31株,馬肉由来3株および牛糞便由来74株のE.coli(計357株)と,馬肉由来腸内細菌科菌群139株の合計496株を対象に,基質特異性拡張型β-ラクタマーゼ(Extended-spectrum β-lactamase:ESBL)産生菌の検出を試みた。ディスク法によるスクリーニング試験を行った後,Double Disk Synergy Testによって確定し,さらにPCR法による遺伝子型別を行った。その結果,鶏肉由来193株中4株(2.1%)からESBL産生菌が検出された。一方,牛肉,豚肉,馬肉由来株および牛糞便由来株からは1株も検出されなかった。PCR法による遺伝子型別では,3株がCTX-M型の複合型で,CTX-M-1型+TEM型,CTX-M-1型+SHV型およびCTX-M-2型+TEM型が各1株であった。また,1株がTEM型の単独型であった。

Key words:
Extended-spectrum β-lactamase;ESBL(基質特異性拡張型β-ラクタマーゼ)/Escherichia coli(大腸菌)/Enterobacteriacea(腸内細菌科菌群)/Meat(食肉)/Feces(糞便). 解説内容大意