日本防菌防黴学会

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日本防菌防黴学会誌

Vol.44,No.4 (2016)

表題:
空中浮遊微生物除去に有効な活性成分の評価について
著者:
西本右子(神奈川大学理学部)
掲載:
日本防菌防黴学会誌,Vol.44,No.4,pp.199−203(2016)

はじめにクリーンルーム及び一般環境において,空中浮遊微生物の測定法及び空中浮遊微生物除去に有効な方法について示した。次に一般環境中の空中浮遊微生物に有効な活性成分として,活性酸素を取り上げ,スピントラップ法を用いたESR法をはじめとする各種測定法について解説した。さらに静電霧化微粒子水の測定例を示した。静電霧化微粒子水では活性成分は主にヒドロキシルラジカルであり,DMPOをスピントラップ剤としたESR法によって測定できる。ヒドロキシルラジカルが最も多く捕集されるpH2.2のHCl水溶液に50分照射後の水溶液を用いて殺菌効果試験を行ったところ,いずれも菌数の減少が確認され,効果はP.auruginosaE.coliS.aureusであった。

Key words:
Active oxygen(活性酸素)/Airborne microbes(空中浮遊微生物)/ESR/Hydroxyl radical(ヒドロキシルラジカル)/Electrostatic atomization(静電霧化).