日本防菌防黴学会

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日本防菌防黴学会誌

Vol.43,No.12 (2015)

表題:
微生物試験迅速化技術の現状と展望[3] 蛍光染⾊を⽤いた微⽣物の迅速検出
著者:
⼭縣 尚(シスメックス(株) R&I事業推進部)
掲載:
日本防菌防黴学会誌,Vol.43,No.12,pp.603−609(2015)

蛍光染⾊法を⽤いた微⽣物の検出が従来の培養法と⽐較して精度および迅速性に優れている点を紹介する。精度⾯においては,従来の培養法と⾼い相関性が⽰されており、VBNCや貧栄養細菌を含む難培養微⽣物の検出にも有効である。例えば,⽔由来の菌に多い難培養微⽣物の培養・検出に優れたR2A 培地で5〜7⽇間培養が必要なところ,僅か1⽇で検査が可能であり,⾼い相関性が⽰されている。 また,蛍光染⾊法は,フローサイトメトリーや固相サイトメトリーの検出技術と組み合わせることで,精度,迅速性,さらには作業性の⾯でより優れた検査⽅法として利⽤できる。ここでは,ビオメリュー社のフロサイトメーター「BactiFlowシリーズ」と固相サイトメーター「ScanRDI」の2 種類の装置を取り上げ,検出原理や幅広い⾷品に対応するための各試薬,実際の検査⼿順を紹介する。

Key words:
蛍光染⾊/迅速/フローサイトメトリー/固相サイトメトリー/BactiFlow/ScanRDI/R2A/エステラーゼ.