日本防菌防黴学会

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日本防菌防黴学会誌

Vol.43,No.10 (2015)

表題:
6-carboxyfluorescein diacetateを用いたマイクロコロニー法のバイオプロセスへの適用(原著論文)
著者:
千原裕貴,紙本和美,左海 順,納田浩司(大日本住友製薬(株) 愛媛工場 製造部 製造技術課)
掲載:
日本防菌防黴学会誌,Vol.43,No.10,pp.457−461(2015)

バイオ医薬品製造において,製品の品質と安全性を確保するために工程中の微生物汚染を逸早く知ることは重要である。今回,我々はバイオプロセスに適用可能な細菌迅速測定法として,CFDA(6-carboxyfluorescein diacetate)とトリパンブルーを用いたマイクロコロニー法について検討し,検体採取の翌日に1CFU以上の生菌を検出可能な試験法を確立した。この手法では,バイオプロセスにおいて特に細胞の破片等を多量に含む細胞培養上清を検体とした場合でも,夾雑物による偽陽性を生むことなく生菌由来の蛍光シグナルのみを特異的に検出でき,またコロニー計数装置のような特別な機器も不要である。本法は,バイオ医薬品製造現場の微生物管理における有用なツールとなり得る。

Key words:
Double fluorescent dye staining(蛍光二重染色)/Microcolony detection method(マイクロコロニー法)/Biopharmaceutical manufacturing(バイオ医薬品製造)/Microbial control(微生物管理).