日本防菌防黴学会

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日本防菌防黴学会誌

Vol.43,No.3 (2015)

表題:
ウォーターサーバー水の衛生的現状
著者:
古畑勝則(麻布大学生命・環境科学部)
掲載:
日本防菌防黴学会誌,Vol.43,No.3,pp.117−125(2015)

ウォーターサーバーとは,家電本体にボトル(バッグ)をセットして冷水や温水を使用できる機材である。2011年の東日本大震災以来,オフィスを中心に普及してきたウォーターサーバーが一般家庭用として急激に増加している。ウォーターサーバー水は,製品水,すなわち容器を開封するまでの水は食品扱いであり,食品衛生法の対象となるが,ウォーターサーバーを通過した水はもはや食品ではなくなる。したがって,ウォーターサーバー水の衛生に関する法的根拠は現状では何もない。本稿では,ウォーターサーバー水の衛生的現状をお知らせするために,著者らが行ったウォーターサーバー水の細菌検査結果を示した。また,ウォーターサーバーの改良・開発に関する一助として,分離株に関する検討結果をまとめた。

Key words:
Water dispenser(ウォーターサーバー)/ Bacterial contamination(細菌汚染)/Cold water(冷水).