日本防菌防黴学会

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日本防菌防黴学会誌

Vol.42,No.5 (2014)

表題:
ミスト発生による浴室のカビ胞子の発芽抑制効果(原著論文)
著者:
松下 功(大阪ガス(株)エネルギー技術研究所),小畠未希,荏開津孝生(大阪ガス(株)商品技術開発部),濱田信夫(大阪市立自然史博物館)
掲載:
日本防菌防黴学会誌,Vol.42,No.5,pp.233-238(2014)

浴室は,台所と同様にカビや細菌が繁殖し易い場所である。そのため,カビの繁殖を抑制し,風呂掃除の負担を軽減することが望まれている。Phoma sp. IM1301株の胞子をスライドガラス上に寒天培地と共に塗付した試験片を,ユニットバスの壁面に設置して,スプラッシュミスト運転を梅雨・夏(外気温度:25℃~30℃)においては15分間,春及び秋の中間期間(外気温度:15℃付近)では30分間行い,浴室内の温度を40℃~44℃の範囲で15分間以上保持した。その後,乾燥運転を60分間行った。その結果,カビの胞子の発芽抑制が確認された。今回,ミストサウナ機能を持つ浴室暖房乾燥機を利用することで,容易にカビの発芽を抑制できることがわかった。

Key words:
Bathrooms(浴室)/Dry(乾燥)/Germination(発芽)/Mist sauna(ミストサウナ)/Phoma(フォーマ).