日本防菌防黴学会

学会のご案内

関連情報

  • English

日本防菌防黴学会誌

Vol.42,No.4 (2014)

表題:
UV滅菌の原理とその限界について
著者:
新谷英晴(中央大学理工学部)
掲載:
日本防菌防黴学会誌,Vol.42,No.4,pp.195-199(2014)

紫外線(UV, ultraviolet)は波長が10~400nm,即ち可視光線より短く軟X線より長い不可視光線の電磁波である。光のスペクトルで紫よりも外側になるのでこの名がある。紫外線は化学的な作用が著しい。紫外線の有用な作用として殺菌消毒,ビタミンDの合成,生体に対しての血行や新陳代謝の促進,あるいは皮膚抵抗力の昂進などがある。 UV照射は脱臭,脱塩素,脱オゾンなどにも利用される。UVはアイソレーターや安全キャビネット内部の滅菌のためにも使用される。本応用は光触媒においても可能である。UV滅菌の最大の欠点は陰の部分の滅菌効果が保証できないことであり,そのためにオゾン滅菌との併用ならびに塩素処理との併用など各々の利点を補い合う方法が模索されている。

Key words:
Ultraviolet(紫外線)/Health(健康)/Skin(皮膚)/Disinfection(殺菌)/Sterilization(滅菌)/Light catalyst(光触媒).