日本防菌防黴学会

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日本防菌防黴学会誌

Vol.41,No.11 (2013)

表題:
可視光応答型光触媒担持アルギン酸膜の殺菌効果(原著論文)
著者:
惠良真理子,石野靖浩(北九州市立大学・大学院国際環境工学研究科),森田 洋(北九州市立大学・国際環境工学部)
掲載:
日本防菌防黴学会誌,Vol.41,No.11,pp.595-600(2013)

2段階接触法という新しい手法により製膜したアルギン酸平膜に可視光応答型光触媒を担持することで,アルギン酸膜の殺菌機能性付与を目的として研究を行った。光触媒担持アルギン酸膜は可視光下で高い殺菌効果を示した。また,その効果は光触媒に銅(Cu)を複合化することで殺菌効果が向上した。さらに,スプレーコーティング法によるアルギン酸ゲル‐光触媒薄膜において飛躍的に高い殺菌効果が認められた。ドロップキャスト法では過剰に光触媒が存在することにより殺菌効果が低下することが示唆されたが,スプレーコーティングを行うことで光触媒の存在量を制御することが出来た。以上の結果より,アルギン酸ゲルの光触媒担体としての有用性が示唆された。

Key words:
Alginate film (アルギン酸膜)/Photocatalyst (光触媒)/Visible light illumination (可視光照射)/Bactericidal activity (殺菌効果).