日本防菌防黴学会

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日本防菌防黴学会誌

Vol.41,No.3 (2013)

表題:
医薬品製造現場から医療現場までの水の微生物管理[2] 生菌数計測の方法について―従来法から迅速法まで
著者:
小林央子(メルク(株))
掲載:
日本防菌防黴学会誌,Vol.41,No.3,pp.175-182(2013)

生菌数試験法(従来法)として現在,一般的に用いられているのは,メンブランフィルター法もしくはカンテン平板法で,どちらも培養法である。メンブランフィルター法はカンテン平板法と比較し,ろ過できる試料であれば一度に大量試料の試験を行える,製品中の発育阻害物質を洗浄できる,低汚染の製品の検査が行える,という利点から,多くの医薬品製造現場で広く利用されている。これに対し,カンテン平板法は試料が懸濁状でろ過が困難である場合や,汚染度が高い試料に適した手法である。一方,迅速法については,多くの技術が近年開発されているが,どれも原理・手法・測定感度などにおいてユニークである。本講座では,生菌数試験法について,まずは従来法について平易に解説し,次に製薬用水を想定した迅速法導入について考察したい。

Key words:
Microbial Enumeration Tests (生菌数試験)/RMM, Rapid Microbiological Methods (迅速微生物試験).