日本防菌防黴学会

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防菌防黴誌(和文誌)

Vol. 40, No.10 (2012)



表 題 医食住のマイコトキシン[9] マイコトキシンの分析法(1)食品分野 7-3)DON/NIV
著 者 中川博之((独)農研機構 食品総合研究所)
掲 載 防菌防黴,Vol.40,No.10,pp.621-629(2012)

デオキシニバレノール(DON)とニバレノール(NIV)は麦類赤カビ病の原因菌として知られるFusarium属菌が産生するマイコトキシンである。わが国を含むアジアでは汚染例が多いことから両者は重視されている。本稿では,代表的な分析法であるDON試験法(通知法)やDON/NIVの同時分析法(HPLC/UV法,LC/MS/MS法)について注意事項を踏まえながら概説する。また,免疫化学的手法(ELISA法,イムノクラマトグラフィー法等)を紹介し,機器分析法との違いや課題についてもふれる。その他の分析手法としては近赤外分光法や蛍光分光法を紹介し,新たな試みとして蛍光指紋や表面プラズモン共鳴法(SPR法)を利用した分析例も引用する。

Key words デオキシニバレノール/ニバレノール/赤カビ病/Fusarium/マイコトキシン分析.