日本防菌防黴学会

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防菌防黴誌(和文誌)

Vol. 40, No.7 (2012)



表 題 こうすればできる 日本薬局方 微生物試験[3]
生薬の微生物限度試験法
著 者 小此木 明(クラシエ製薬(株) 漢方研究所)
掲 載 防菌防黴,Vol.40,No.7,pp.423-433(2012)

第十六改正日本薬局方の一般試験法において生薬の微生物限度試験法が,参考情報において非無菌医薬品の微生物学的品質特性の中に生薬及び生薬を配合した製剤の微生物学的品質に対する許容基準値が収載されている。この許容基準値にはカテゴリー1として熱湯で処理して用いる生薬およびその製剤,カテゴリー2としてその他の生薬およびその製剤が示されている。生薬の微生物限度試験法は,生薬に存在する増殖能力を有する微生物の定性,定量試験である。生薬の微生物限度試験法の構成は,中温性の好気的条件下で増殖しうる好気性細菌と真菌(かびと酵母)を測定する生菌数試験ならびに特定微生物の試験として腸内細菌とその他のグラム陰性菌,大腸菌,サルモネラ,黄色ブドウ球菌が設定されている。ここでは,生薬の微生物限度試験法について解説する。

Key words Microbial Limit Test for Crude Drugs(生薬の微生物限度試験法)/Total viable aerobic count(生菌数試験)/Test for the detection of specified microorganisms(特定微生物試験).