日本防菌防黴学会

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防菌防黴誌(和文誌)

Vol. 39, No.10 (2011)



表 題 注目されるウイルス感染症と制御対策[12] 薬剤による制御対策
著 者 鈴木康夫(中部大学・生命健康科学部・生命医科学科)
掲 載 防菌防黴,Vol.39,No.10,pp.641-651(2011)

ウイルス感染症の制御対策として,ワクチンは極めて有効な手段となる。しかし,インフルエンザウイルスのように変異し易いウイルスの場合,その変異に伴いワクチン株を変えていく必要がある。さらに,実際に,新型ウイルスが発生し,世界流行の危惧がある場合,そのウイルスを抗原としたワクチンを作製する必要があり,時間的に感染拡大を押さえ込むことが不可能となる場合もある。一方,抗ウイルス薬は,備蓄が可能であると共に,ワクチンを補填し,治療を可能とするものであり,パンデミック対策上,非常に重要な位置を占める。ここでは,抗インフルエンザ薬の現状と今後の課題を述べる。
Key words インフルエンザ/抗インフルエンザ薬/高病原性トリインフルエンザ/ノイラミニダーゼ阻害薬/パンデミック/ヘマグルチニン.