日本防菌防黴学会

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防菌防黴誌(和文誌)

Vol. 39, No.3 (2011)



表 題 ブドウ球菌における病原性関連遺伝子と薬剤耐性遺伝子のゲノム情報に基づく分布と健常人ボランティア分離ブドウ球菌におけるこれら遺伝子のPCRによる検出
著 者 椎葉有樹,今村大輔,桑名利津子,高松宏治,渡部一仁(摂南大学薬学部)
掲 載 防菌防黴,Vol.39,No.3,pp.139-144(2011)

ブドウ球菌の病原性関連遺伝子と薬剤耐性遺伝子の相同性を BLAST 検索で比較したところ, hla は全ての黄色ブドウ球菌に存在し,他のブドウ球菌には存在しなかった。blaZmecA は両菌グループの一部に存在していた。両群遺伝子検出用の PCR プライマーを設計し,健常人ボランティア分離菌体(249種類)中の遺伝子の分布を調べたところ,hla,lukF,spa,sak は77%以上の黄色ブドウ球菌(n=65)で検出され,その他のブドウ球菌(n=184)では検出されなかった。両菌グループでの blaZ の検出率は45%と42%であった。
Key words Staphylococcus(ブドウ球菌)/Isolated strains from healthy persons(健常人分離株)/Pathogenesis-related genes(病原性関連遺伝子)/Drug resistant genes(薬剤耐性遺伝子)/Genomic information(ゲノム情報).