日本防菌防黴学会

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防菌防黴誌(和文誌)

Vol. 39, No.1 (2011)



表 題 トイレ環境に生息する細菌類に対する銀化合物の抗菌効果の検証
著 者 坂上吉一,袋瀬直晃,森 美穂(近畿大学農学部),五味満裕,大崎幸彦(小林製薬(株)中央研究所),懸橋里枝,山村伸吾(大阪市立工業技術研究所)
掲 載 防菌防黴,Vol.39,No.1,pp.3-11(2011)

トイレ環境下で黒ずみ形成に寄与する21種類の菌種について,ゼータ電位と菌の付着力の差異を検討した。また,銀化合物の実際のトイレ環境下での抗菌効果を検証するため,銀化合物並びに銀配合水洗トイレ用芳香洗浄製品のトイレ周りに関係する5種類の細菌類に対する抗菌効果を検討した。ゼータ電位は顕著な差異は認められなかった。一方,菌の付着力は菌種により差異が観察され,K. pneumoniaeの付着力が最も大きかった。抗菌効果の検討では,滅菌精製水および1/100 NBでの検討で,少なくとも銀濃度が10μg/lで,銀の有用性(2 Log以上の菌数低下)が認められ,トイレにおける衛生面を確保できる可能性が示唆された。
Key words Antibacterial Activity(抗菌効果)/Silver Compound(銀化合物)/Preparation Containing Silver Compound(銀配合製品)/Stenotrophomonas maltophilia(ステノトロフォモナス・マルトフィリア)/Brevundimonas vesicularis(ブレブンディモナス・ベシクラリス).