日本防菌防黴学会

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防菌防黴誌(和文誌)

Vol. 38, No.7 (2010)



表 題 木材保存の現状と将来[1] 開講にあたって
著 者 小林智紀(三和インセクティサイド(株))
掲 載 防菌防黴,Vol.38,No.7,pp.455-463(2010)

木材の防腐は,4500年前の古代エジプト時代に始まり,時代の流れの中で何度かの変革を遂げながら今日まで続けられてきた。木材は遮音性,断熱性,吸放湿性にとんだ生物資源であり,日本人にとって大切な住宅用資材である。しかし生物資源であるが故,腐朽菌などによる劣化を受けやすく,しかもわれわれの気づかない床下や壁体内で腐朽が進行している場合が多い。腐朽を受けた住宅は大きな地震に対する強度が著しく低下しており,倒壊の危険性をはらんでいる。安全であるべき住宅を真に安全であるがためには,木材の防腐処理は重要な課題である。
Key words クレオソート油/ペンタクロールフェノール/銅,クロム,砒素系化合物/有機ヨード系化合物/トリアゾール系化合物/チアベンダゾール系化合物.