日本防菌防黴学会

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防菌防黴誌(和文誌)

Vol. 36, No.2 (2008)



表 題 微生物の迅速検出法
著 者 斉藤美佳子・松岡英明(東京農工大学大学院生命工学専攻)
掲 載 防菌防黴,Vol.36, No.2, pp.99-105(2008)

微生物検出法は培養法を基礎としているが,培養時間が長く,その時間の調整も難しいという問題点があった。そのため,迅速法として種々の非培養法が開発されてきており,その中で,蛍光染色法についてその原理,測定例について,さらに,非培養法の信頼性を高めるためには,前処理として生菌分離技術が鍵になることについて解説した。
蛍光色素は様々なものがあるが,グルコースやアミノ酸を蛍光標識したものは,微生物によって能動的に取り込まれ濃縮されるために,取り込み速度は速く,強い蛍光を示す。大腸菌,食品由来大腸菌群,食中毒菌,その他の微生物で測定したところ,これらを併用することで供試菌全てが蛍光計数できることが分かった。
Key words Rapid detection of microbial cells(微生物迅速検出)/ Non-culture method(非培養法)/ Separation of cells alive(生菌分離).