日本防菌防黴学会

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防菌防黴誌(和文誌)

Vol. 35, No.10 (2007)



表 題 文化財保護の立場でのカビ対策 ─劣化要因, カビによる被害, カビ対策を中心に─
著 者 高山正彦 (日本食品分析センター大阪支所)
掲 載 防菌防黴, Vol.35, No.10, pp.677-684 (2007)

文化財は人が作り出した歴史的価値の高いものであるが, 様々な要因により劣化を受ける。 その中には, 温度, 湿度, 光, 空気, 振動・衝撃, 生物由来という日常的事象による劣化も含まれる。
生物劣化には, ハト等鳥類の糞害や昆虫による衣服被害, 樹木の根・幹による破壊被害があるが, 木材腐朽性カビを始めとしたカビによる被害も甚大なものがある。 そこで, カビ被害からの文化財保護を考えていく上で重要なカビ発育要因, カビ被害の特徴, 殺カビ・抗カビ手段とその評価法及び文化財管理の考え方などについて解説する。
Key words Cultural properties (文化財)/Protection (保護)/Deterioration (劣化)/Fungi (カビ).