日本防菌防黴学会

学会のご案内

関連情報

  • English
防菌防黴誌(和文誌)

Vol. 35, No.8 (2007)



表 題 食品の微生物検査法と食中毒発生時の疫学調査法[15] 赤痢菌
著 者 小沼博隆 (東海大学海洋学部水産学科)
掲 載 防菌防黴, Vol.35, No.8, pp.537-545 (2007)

平成13年11月下旬から西日本を中心に赤痢菌食中毒事例 (30都道府県;患者数160名) が拡大していた。 各地方自治体は総力をあげて原因食品究明にあたったが, わが国では食品から赤痢菌検出に成功した事例はなく原因食品究明には至らなかった。 そこで筆者らが各種食品からの赤痢菌分離に関して実績のあるFDA試験法と, 汚染菌数が極少数でしかも冷凍損傷などを受けている可能性を考慮に入れた FDA 改良法 (FDA 試験法の前段階に前培養を行う方法) 用いて検査したところ, 冷凍生カキから Shigella sonnei を検出できたので, その検査方法 (検体採取, 試料調製, 増菌培養, 分離培養, 確認試験, 血清学試験及び遺伝子検出試験) を解説した。
Key words 冷凍生カキ/ Shigella sonnei/ 増菌培養法.