日本防菌防黴学会

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防菌防黴誌(和文誌)

Vol. 35, No.4 (2007)



表 題 貝類におけるウイルス感染症の現状と対策
著 者 室賀清邦 (東北大学大学院農学研究科)
掲 載 防菌防黴, Vol.35, No.4, pp.243-249 (2007)

内外の貝類, 特に二枚貝類のウイルス感染症およびウイルスないし濾過性病原体が原因と疑われる病気について解説した。 国内の病気として, ウイルスが原因体として確定している病気は無いため, 濾過性病原体が原因と考えられているアコヤガイの赤変大量死およびクロアワビの筋萎縮症を紹介した。 次いで, 諸外国で問題になっているウイルス病として, イリドウイルス感染症, ヘルペスウイルス感染症, ビルナウイルス感染症および播種性腫瘍について説明した。 これらの病気のうち, アコヤガイの赤変大量死, クロアワビの筋萎縮症, および播種性腫瘍は, いずれも濾過性病原体による感染症であると考えられるものの, 病原体そのものが形態学的に捉えられないという, 難問を含んでいる。
Key words Viral infection (ウイルス感染症)/Bivalve mollusc (二枚貝類)/Gastropoda (腹足類)/Oyster (カキ)/Filterable agent (濾過性病原体).