日本防菌防黴学会

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防菌防黴誌(和文誌)

Vol. 35, No.1 (2007)



表 題 青果物/カット青果物の衛生管理法と微生物制御技術[4]
カット青果物の衛生管理法 (1)米国における HACCP と QTV の現状
著 者 泉 秀実 (近畿大学生物理工学部)
掲 載 防菌防黴, Vol.35, No.1, pp.47-55 (2007)

近年, 欧米諸国で急増してきた青果物あるいは一次加工青果物が原因と疑われる食性疾患に鑑みて, カット青果物の微生物制御には, 従来の腐敗原因菌に加えてヒトの病原微生物 (食性病原菌) に対する予防と対策が必要とされている。 そこで, 米国ではカット青果物の安全性を確保するために, 自主的衛生管理法として HACCP システムが推奨され, 検証を基にした HACCP の第三者認証である QTV プログラムが USDA によって実施されている。 カット青果物の製造工程の中で, 唯一菌数を減少させる工程である洗浄において, 有効な洗浄殺菌剤を用いて微生物を制御し, HACCP プラン並びに微生物検査プログラム等も含む QTV プランの実施によって, 安全性を高めることが望まれる。 ここで紹介する米国での HACCP システムおよび QTV プログラムの実施内容を基に, 日本のカット青果物の安全性確保への参考とされたい。
Key words Fresh-cut produce (カット青果物)/HACCP (危害分析重要管理点)/ QTV (検証による衛生認証)/Microbial safety (微生物的安全性)/Microbial quality (微生物的品質).