日本防菌防黴学会

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防菌防黴誌(和文誌)

Vol. 34, No.11 (2006)



表 題 青果物/カット青果物の衛生管理法と微生物制御技術[2]
青果物の衛生管理法 (1)米国における GAP の現状
著 者 泉 秀実 (近畿大学生物理工学部)
掲 載 防菌防黴, Vol.34, No.11, pp.750-755 (2006)

近年, 欧米諸国で, 青果物あるいは一次加工青果物がヒトの病原微生物 (食性病原体) の媒介物として疑われる食性疾患が急増した。 このことは, 青果物の微生物制御には, 従来の腐敗原因菌に加えて食性病原菌に対する予防と対策が必要であることを示唆する。 そこで, 青果物の安全性を確保するための規範である適正農業規範 (GAP) の策定と実施が, 世界的に進められている。 米国のGAPは 「ジーエーピー」 と発音され, 青果物の栽培から出荷・輸送中の食性病原菌を対象とした微生物学的な潜在的汚染点 (PPC) を明らかにして, 汚染源と汚染源接種材料に対しての事前の対策を講じることと, 万が一に食性疾患が発生した場合のトレースバック (追跡) システムから構成されている。 ここで紹介する米国での GAP 実施内容を基に, 日本の GAP 取組みの参考とされたい。
Key words Fresh produce (青果物)/GAP (適正農業規範)Microbial safety (微生物的安全性)Microbial quality (微生物的品質).