日本防菌防黴学会

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防菌防黴誌(和文誌)

Vol. 33, No.8 (2005)



表 題 イグサによるレジオネラ菌の生育阻止効果
著 者 森田 洋, 馬見塚香織 (北九州市立大学国際環境工学部), 志水由紀 ((株)王樹製薬)
掲 載 防菌防黴, Vol.33, No.8, pp.383-389 (2005)

 イグサは水抽出液, アセトン抽出液において, Legionella pneumophila に対して, MIC 濃度で20 μg/mlの抗菌性が認められた。 また抗菌活性は25~121℃, 酸性域, 塩基性領域で保持を行っても低下しなかった。 またイグサでレジオネラ菌の生育を抑制することが可能となり, イグサを20 μg/ml 添加した培地では37℃の培養で1日培養まで, イグサを50μg/ml 添加した培地では3日培養まで, イグサを100 μg/ml 添加した培地では4日培養までレジオネラ菌は検出されなかった。 更に初発菌濃度5×106CFU/ml を用いて塩素との併用効果について検討を行なった結果, 塩素単独 (遊離塩素濃度0.2mg/l) では, 60分後に生菌が確認されなかったのに対して, 塩素とイグサ水抽出液 (10μg/ml) を共存させることで, 5分間の接触で生菌が確認できなかった。
Key words Juncus (イグサ)/Legionella pneumop-hila (レジオネラ)/Growth inhibition (生育阻止).