日本防菌防黴学会

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日本防菌防黴学会誌

Vol.45,No.12 (2017)

表題:
化粧品の防腐技術者のための講座[12]
化粧品とカビ・酵母
著者:
高鳥浩介,高鳥美奈子,久米田裕子(NPO法人カビ相談センター),太田利子(相模女子大学),村松芳多子(高崎健康福祉大学),高橋淳子(桐生大学),浅賀良雄(微生物技術アドバイザー)
掲載:
日本防菌防黴学会誌,Vol.45,No.12,pp.601−609(2017)

化粧品はその種類により,開封後の使用環境が多様であり,微生物管理が重要となる。化粧品のカビ汚染が知られた1980年頃以降化粧品の製品管理体制が徹底され,たとえばカビ汚染の対策に保存料の使用により,一次汚染対策が可能となり製品での事故事例はほとんどなくなってきた。現在,化粧品によるカビ・酵母の汚染の実態は,開封後の二次汚染がほとんどである。
本講座では,化粧品の微生物汚染に関わるカビ・酵母について以下の7項目の内容について解説した。①事故事例の実態と歴史的背景,②カビ・酵母の微生物管理の背景,③消費者アンケートによる意識調査と実態,④カビ・酵母の強制接種試験調査,⑤使用中化粧品容器周辺のカビ・酵母,⑥浴室主要カビによる成分の資化性試験,⑦化粧品にみる主要なカビと酵母の紹介。

Key words:
Fungi(カビ)/Contamination(汚染)/Consumer questionnaire(消費者アンケート)/Assimiration test(資化性試験).