日本防菌防黴学会

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日本防菌防黴学会誌

Vol.45,No.6 (2017)

表題:
モノクロラミン消毒による掛け流し式温泉のレジオネラ対策(原著論文)
著者:
杉山寛治,長岡宏美,佐原啓二,神田 隆(静岡県環境衛生科学研究所),久保田明(中伊豆温泉病院),縣 邦雄(アクアス(株)),小坂浩司(国立保健医療科学院),前川純子,遠藤卓郎,倉 文明,八木田健司,泉山信司(国立感染症研究所)
掲載:
日本防菌防黴学会誌,Vol.45,No.6,pp.295−300(2017)

レジオネラ属菌に汚染されたアルカリ泉質の掛け流し式温泉1施設にモノクロラミン消毒を試みた。次亜塩素酸ナトリウムと塩化アンモニウムの混合で生成したモノクロラミンを貯湯タンクに自動注入した。約2年間,モノクロラミン濃度は3mg/L程で維持され,レジオネラ属菌は不検出であった。塩素臭はほぼ無く,臭気となるジクロラミンやトリクロラミンは定量下限値未満であった。遊離塩素消毒が困難とされるアルカリ泉質のレジオネラ対策に,モノクロラミンは有効であった。

Key words:
Monochloramine(モノクロラミン)/Disinfection(消毒)/Legionella(レジオネラ)/Hot spring(温泉)/Bath water(浴槽水).