日本防菌防黴学会

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日本防菌防黴学会誌

Vol.43,No.9 (2015)

表題:
葉緑体DNA遺伝子を標的とした定量PCRによる赤潮原因藻Chattonella marinaの定量化(原著論文)
著者:
堀英美子(南風病院),吉川 毅(鹿児島大学水産学部),吉永拓真,冨吉亜也子(南風病院),奥西将之,前田広人(鹿児島大学水産学部)
掲載:
日本防菌防黴学会誌,Vol.43,No.9,pp.401−406(2015)

赤潮原因藻Chattonella marinaの定量化法の確立を目的として,葉緑体DNA遺伝子上にPCR用のプライマーセットを設計し,本藻細胞を海底泥に添加し調製した環境DNAを鋳型に定量PCRを行った。その結果,底泥中の細胞密度は絶対定量により得たDNA量と高い相関を示し,1.0×101cells g−1の藻類細胞が検出可能であった。本研究は海底泥中の赤潮藻類シストの個体群動態ならびにその発芽能の評価に資すると期待される。

Key words:
Chattonella marina(シャトネラ・マリナ)/Cysts(シスト)/Marine sedimentary environment(海底泥環境)/Plastidal DNA genes(葉緑体DNA遺伝子)/Quantitative real-time PCR(定量PCR).