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日本防菌防黴学会誌

Vol.42,No.2 (2014)

表題:
感染症の現状と展望[5] 原虫・寄生虫感染症
著者:
川上 泰(麻布大学 生命・環境科学部 寄生虫学研究室)
掲載:
日本防菌防黴学会誌,Vol.42,No.2,pp.99-104(2014)

寄生虫感染症は,原虫症と蠕虫症に分けられている。原虫症とは,単細胞の真核生物である原生動物(原虫)により引き起こされる寄生虫症のことである。感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律である感染症法に基づき,医師(医療機関)が最寄りの保健所長を経由して知事に届け出なければならない感染症は,一類感染症,二類感染症,三類感染症,四類感染症,五類感染症,新型インフルエンザ等感染症,指定感染症及び新感染症に分類されている。このうち原虫症は,四類のマラリア原虫,そして五類の赤痢アメーバ症,ジアルジア症[ランブル鞭毛虫症],クリプトスポリジウム症の以上4種である。
本稿では,赤痢アメーバ,ランブル鞭毛虫,クリプトスポリジウム,マラリア原虫に加え,トキソプラズマや,最近話題となっているフェイヤー住肉胞子虫,クドア属寄生虫等が引き起こす寄生虫症について解説をする。

Key words:
赤痢アメーバ/ランブル鞭毛虫/マラリア原虫.