日本防菌防黴学会

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日本防菌防黴学会誌

Vol.42,No.1 (2014)

表題:
感染症の現状と展望[4] ウイルス感染症
著者:
森 功次(東京都健康安全研究センター)
掲載:
日本防菌防黴学会誌,Vol.42,No.1,pp.39-43(2014)

ウイルス検査は限られた機関でのみ実施されていたが,市販されている検査試薬と,遺伝子検査を組み合わせて広く実施されつつある。
ウイルス性胃腸炎の多くはノロウイルスに起因し,食品の関与にかかわらず集団事例が発生している。
WHOが2012年を排除年の目標としたことで国内の麻疹患者は2009年から減少したが輸入麻疹の増加もあり,現在も患者は発生している。
SARSコロナウイルス感染症,新型インフルエンザ,MERSコロナウイルス,SFTSウイルス,H7N9インフルエンザウイルスなどの新たなウイルス感染症が次々と出現している。
実験手法の進展により,病原性に関する研究やワクチンの開発にも進展がみられたが,一方ではその技術の影響を考慮した論文の一部差し止めなど,これまでにない問題も出現した。
ウイルス感染症に関する話題は日々更新されており,今後も課題に対して,慎重にかつ柔軟に対応する必要があると思われる。

Key words:
ウイルス/感染症.