日本防菌防黴学会

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日本防菌防黴学会誌

Vol.41,No.10 (2013)

表題:
食器洗い乾燥機のカビ汚染の現状(原著論文)
著者:
浜田信夫(大阪市立自然史博物館),阿部仁一郎(大阪市立環境科学研究所)
掲載:
日本防菌防黴学会誌,Vol.41,No.10,pp.527-534(2013)

134世帯の一般家庭について,2012年秋に食洗機のカビ汚染調査を行った。サンプルの採取は,槽の底に溜まった水などの採取とふき取りと2種類の方法で行った。食洗機全体の約87%にカビが見られた。たまり水中のカビが100cfu/ml以上の食洗機もあり内部で繁殖していると思われる。また,見えない部分に多くのカビ汚染があることが推測された。食洗機では一般のカビが非常に少なく,好温性のカビであるE. dermatitidisが優占していることが分かった。E. dermatitidisはお湯を使う浴室の場合より多く生育していることが分かった。また,食器洗浄機のカビは人の口に入る可能性が高いので,浴室のカビ以上に健康影響に注意を要する。

Key words:
Soiling(汚れ)/ Dishwasher(食洗機)/ Exophiala dermatitidis / Fungal contamination (カビ汚染)/ Thermophilic fungi(好温性カビ).