Vol.41，No.8 (2013)

表題：

医薬品製造現場から医療現場までの水の微生物管理 [10]膜ろ過による制御 一次側と二次側の菌叢の相違

著者：

本田和美（越谷大袋クリニック 製造管理部門）

掲載：

日本防菌防黴学会誌，Vol.41，No.8，pp.453－458（2013）

各透析施設で製造される人工透析用透析液は，逆浸透（RO）装置で精製した水を用い，エンドトキシン捕捉フィルター（ETRF）による膜ろ過で微生物学的清浄度を担保している。この製造系の汚染は，ROやETRFの上流側からの漏洩が原因と考えられている。しかし膜の一次側と二次側では遺伝子学的に菌叢が異なった。二次側で別の汚染が生じている可能性が示唆され，手作業で行われる日常製造や保全管理に清潔操作が不可欠であると考えられた。

Key words：

人工透析用透析液/逆浸透装置/エンドトキシン捕捉フィルター/遺伝子解析/清潔操作．